バス釣りを始めて、ボートに乗るようになると、必ずぶつかる言葉があります。
「エレキ」です。
ハンドコン、フットコン、ポンド数、電圧——調べれば調べるほど、専門用語が出てきて分からなくなる。
私も最初はそうでした。
この記事では、エレキモーターとは何か、ハンドコンとフットコンはどちらを選ぶべきか、そしてハンドコンの操作方法を、順にご説明します。
フロボはフットコン、コンパクトカヤックはハンドコン
長い記事になりますので、先に結論からお伝えします。
結論から申し上げると、私がオススメしているスモールボートでのバス釣りでは、フロートボートではフットコン、コンパクトカヤックではハンドコンとなります。
これは、艇への取り付け方法によるものです。
エレキモーターとは、船に取り付ける電動のモーターです。
ガソリンエンジンと違って静かで、排気も出ません。
だからバスに気づかれにくい。
バス釣りの動力は、これが主力です。
そして、操作方法で2種類に分かれます。
| 操作 | 取り付け位置 | 向いている艇 | |
|---|---|---|---|
| ハンドコン | 手で操作 | 艇の後ろ | コンパクトカヤック |
| フットコン | 足で操作 | 艇の前 | フロートボート |
ちなみに私が使っているハンドコンはこれです。
フットコンについては、モーターガイドのX3を使っていますが、現在は販売されていません。
エレキモーターとは何か
改めて、基本から。
エレキモーターは、正式には「エレクトリックモーター」。
バッテリーで動く、船用のモーターです。
エンジンとの違いは、はっきりしています。
- 音が静か — バスに気づかれにくい
- 排気ガスが出ない — エンジン禁止の湖でも使える場所があります
- 軽い — 手で運べる重さのものが多い
- バッテリーが必要 — ここが唯一の弱点かもしれません
多くの野池やリザーバーでは、エンジンが使えません。 ですから、フロートボートやカヤックで釣りをするなら、動力の選択肢は実質エレキ一択ということになります。
操作方法による分類
エレキモーターは、操作方法の違いで2種類に分けることができます。

ハンドコントローラー(ハンドコン) — 手で操作をするタイプ(写真の右側)
フットコントローラー(フットコン) — 足で操作をするタイプ(写真の左側)
私は、コンパクトカヤックでハンドコンを、フロートボートでフットコンを、それぞれ使用しています。
取り付ける位置が違います
一般的に、
- ハンドコンは、ボートやカヤックの後部
- フットコンは、ボートの前部
に取り付けることが多いです。

私もコンパクトカヤックの場合は、ハンドコンを後部に取り付けています。

そして、フロートボートの場合はフットコンを前部に取り付けています。
この「前か後ろか」の違いが、実は使い勝手を大きく左右します。
次の項で説明します。
エレキの選び方:3つのポイント
これから購入を考えている方のために、選ぶときの基準をまとめます。
ポイント1:ハンドコンか、フットコンか
最も大きな分かれ道がここです。
私がオススメするスモールボートでのバス釣りでは挺の種類によって自ずと決まってしまいますが、一般的な特徴は以下のとおりです。
ハンドコンの特徴
- 操作が単純。すぐに覚えられます
- クランプで後部に取り付けるので、艇の加工がすくなくて済む
- 手頃な価格の製品が多い
- ただし——操作中は片手がふさがります
フットコンの特徴
- 足で操作するので、両手が空きます
- バウデッキやエレキマウントなど、取り付ける場所が必要です
- 操作に慣れが必要です
「釣りをしながら操船したい」ならフットコン。
「まずエレキを使ってみたい」ならハンドコン。
この分け方が、いちばん分かりやすいのではないか思います。
→ フットコンについてはこちら:フットコンエレキの操作方法とコツ ~足だけで操船するために~
→ 前部への取り付けにはバウデッキが必要です:バウデッキとは何か?
ポイント2:推力(ポンド数)
エレキの製品を見ると、「55lbs」「40lbs」「20lbs」といった数字が書かれています。
これは推力(押す力)を表しています。
数字が大きいほど、強く進みます。


私のフロートボートには45lbs、コンパクトカヤックには40lbsのエレキを使っています。
ただし——大きければいいというものではありません。
- 推力が大きい = モーターが大きく、重い
- 推力が大きい = バッテリーの消費も増える
艇の大きさと重さに見合ったものを選ぶのが基本です。
小さなカヤックに大出力のエレキを載せても、重さが邪魔になるだけです。
フロートボートやコンパクトカヤックなどのスモールボートでは、40lbsでも力が余るほどです。
ポイント3:電圧・変速機構
エレキモーターを動かすためにつなぐバッテリーの電圧です。
12V、24V、36Vなどの仕様があり、スモールボートでは12V一択です。
変速機構は、5段階に段階的に変速できるものと、無段階に変速できるものがあります。
これらについては以下の記事に書いていますので、ぜひお読みください。
フロートボートのエレキは12Vと24Vどちらを選ぶ? ~変速機構の違いも解説~
ポイント4:重さ
これは見落とされがちですが、非常に大事です。
フロートボートもコンパクトカヤックも、毎回、車から降ろして運びます。
エレキ本体の重さは、そのまま準備と片付けの負担になります。カタログの数字では1kgの差でも、毎回持ち運ぶとなると話が変わります。
手で運ぶ艇なら、軽さは性能の一部です。
とはいえ、この重さについては、ほぼ推力(ポンド数)に比例して大きくなってきます。
ハンドコンの操作方法
ここからは、ハンドコンの具体的な操作を説明します。

ハンドコンもフットコンも、プロペラの部分は同じようなつくりになっていて、プロペラが水を掻くと、赤い矢印の方向に推進力が発生します。
実際のところ、エレキモーターでの操船とは、次の2つだけです。
- ペラを回す速さを調整すること
- ペラが向く方向を変えること
ハンドコンでは、この2つのコントロールを、エレキモーター上部についているハンドルで行います。
ハンドルは引き出せます

このハンドルは、手前に引き出して使うこともできます。

艇の大きさや座る位置に合わせて、使いやすい長さにできます。
操作は、驚くほど単純です

進行方向 — 赤い矢印の方向に、ハンドルを左右へ動かします
速さ — 黄色い矢印のように、ハンドルを左右にひねります
- 時計回りにひねる → 前進。5速まで調整できます
- 反時計回りにひねる → 後進。こちらは2速までです
これだけです。
ハンドコンの操作は、初めての方でもすぐに覚えることができると思います。私も、最初の釣行で慣れました。
バッテリー残量も分かります

ヘッドの部分には、バッテリーの残量を示すインジケーターがあります。
表示は20%刻みとなっており、参考程度に残量を把握することができます。
「参考程度」と書いたのは、実際の使用感と表示にはズレがあるためです。残量が減ってきたら、早めに帰路につく——これが安全です。
実際、どのくらいの速度で進むのか
「エレキで、どのくらいのスピードが出るのか」——これは、私も知りたかったことです。
実際に計測しました。
1速から5速まで、段階的に速度を測った記録があります。
数字で見ると、エレキの実力がはっきり分かります。
→ フロートボートは時速何kmで進むのか ~新利根川でエレキの速度を測ってみた~
→ コンパクトカヤックは時速何kmで進むのか ~エレキ5段階+パドルで実測、フロボとも比較~
私が使っているエレキと、選択肢
参考までに、手頃な価格帯のハンドコンを挙げておきます。
推力の違いで、選び方の目安になると思います。
推力が下がるほど、軽くなるのがお分かりいただけると思います。
55lbsで8.6kg、20lbsなら2.3kg。
この差は、毎回の運搬でそのまま効いてきます。
私は土手を昇り降りすることが多いので余計感じます。
まとめ
- エレキモーターは、バッテリーで動く船用のモーター。静かで排気が出ないため、バス釣りの動力の主力
- 操作方法でハンドコン(手)とフットコン(足)の2種類に分かれる
- ハンドコンは艇の後ろ、フットコンは艇の前に取り付けることが多い
- 選び方は「ハンドコンかフットコンか」「推力(lbs)」「重さ」の3点
- ハンドコンの操作は、ハンドルを動かす(方向)+ひねる(速さ)だけ
エレキは、フロートボートやカヤックでの釣りを、まったく別のものに変えてくれる道具です。
パドルだけで移動していたころには戻れません。
次回は、フットコンの操作方法を紹介します。
では、また。
エレキモーターに関する記事はこちらをどうぞ
- エレキモーターとは? ~種類・選び方・ハンドコンの使い方~ 今回
- エレキモーター -その2- フットコンの操作方法
- エレキモーター -その3- 使用電圧や変速機構による違い
- エレキモーター -その4- ハンドコンのメリット
- エレキモーター -その5- フットコンのメリット




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