以前、新利根川でフロートボートの速度をStravaで測った記事を書きました。
今回はその続編、コンパクトカヤック版として近隣の河川がその舞台です。
エレキの1速から5速までを実測し、さらに今回はエレキを切ってパドルで漕いだときの速度も測ってみました。
これがなかなか面白い結果でしたので、フロボとの比較も含めてご報告します。
測り方(Stravaのセットアップと計測方法)は前回の記事のとおりです。
→ 前回の記事:フロボは時速何kmで進むのか ~新利根川でエレキの速度を測ってみた~
実測結果:1速~5速+パドルでどう変わる?
ここで、前提条件となる私のコンパクトカヤックの仕様です。
- コンパクトカヤックの後部にハンドコンのエレキモーターをセット
- エレキモーターはハイガー HS-50702-90E / 5段変速〔前進5速 後進3速〕 / 40lbsを使用
- バッテリーはエヴォルテックジャパンのSE121000(12V)を使用
では、計測結果です。
まず、1速

そして、2速

続いて、3速

4速、フロートボートと違って順調に速度が上がっていきます

5速、最後は何とここまで速度が上がりました

そして、今回はパドルでの手漕ぎの速度も測ってみました。
エレキは水中に下ろしたままで漕ぎましたが、自分の想像してたよりも速い4.5km/hです。

上のスクショはそれぞれの計測時のものですが、数十秒の記録でもきちんと平均速度が出ているのが分かると思います。
なお、アプリ上では航跡がこのように記録されます。
同じところを行ったり来たりと、完全に水上の怪しい人です。(笑)

実測結果まとめ:カヤックのエレキ1速~5速 + パドル
私のコンパクトカヤックには40lbsのハンドコンのエレキモーターを載せています。
各速度でしばらく直進し、Stravaの平均スピードを読んだ結果がこちらです。
| 速度 | 実測スピード |
|---|---|
| 1速 | 時速 約2.5km |
| 2速 | 時速 約3.4km |
| 3速 | 時速 約4.4km |
| 4速 | 時速 約5.5km |
| 5速 | 時速 約6.6km |
| パドル(エレキOFF) | 時速 約4.5km |

※風・流れ・荷物の量で変わりますので、あくまで私の艇での目安です。
考察1:カヤックは「1速ごとに約1km/h」きれいに伸びる
フロボのときは「3速と4速がほぼ同じ」という踊り場がありましたが、カヤックは違いました。
1速上げるごとに、ほぼ1km/hずつ、定規で引いたように伸びていきます。
5速では時速6.6km。
フロボの5速(4.1km)と比べると、同じ「エレキ全開」でも別世界の速さです。
グラフの形が艇の性格をそのまま表していていますね。
考察2:パドルの4.5km/hは「エレキ3速半」に相当
今回一番の発見がこれです。
エレキを切ってパドルで漕いだら、時速4.5km。
エレキの3速(4.4km)と4速(5.5km)の間に堂々と食い込んできました。
人力は意外と速いのです。
「エレキがないと話にならない」と思い込んでいましたが、速度だけ見れば、人間の腕はエレキ3速半のモーターに匹敵します。
では、エレキは要らないのか。
もちろんそうはなりません。
パドルの4.5km/hは「漕いでいる間だけ」の速度です。
両手はふさがり、釣りはできず、一日中は続きません。
エレキの本当の価値は最高速ではなく、「手放しで、疲れず、釣りをしながら移動し続けられる」ことなのだと、数字を測ってあらためて分かりました。
そしてもうひとつ、これは安全の話でもあります。
万一バッテリーが切れても、カヤックはパドルでエレキ3速半の速度で帰れる。
この実測は「パドルは最後の命綱」という話の、何よりの裏付けになりました。
だからこそ、パドルを流失させないリーシュコードが大事なのです。
考察3:フロボとカヤック、こんなに違う
前回のフロボの実測と重ねてみます。

| 速度 | フロボ | カヤック |
|---|---|---|
| 1速 | 1.7km/h | 2.5km/h |
| 3速 | 2.9km/h | 4.4km/h |
| 5速 | 4.1km/h | 6.6km/h |
全速度域で、カヤックがおよそ1.5倍速いという結果になりました。
理由はおそらく艇の形です。
カヤックは細長く、水を切って進む形。
フロボは幅広で、左右にフロートを構える安定重視の形。
水の抵抗の差が、そのまま速度の差になったのだと思います。
フロボの3~4速の踊り場も、「これ以上押しても水の抵抗が勝ってしまう」領域があると考えると納得がいきます。
なお、正直な注記をひとつ。
フロボはフットコン、カヤックはハンドコンと、載せているエレキの機種が違いますので、この差のすべてが「艇の性能差」とまでは言い切れません。
それでも、体感としても艇形状の影響は大きく、傾向としては間違いのないところだと思います。
で、どちらが良いのか?
「カヤックのほうが1.5倍速い。じゃあカヤックが上位互換?」——そうはならないのが、乗り物選びの面白いところです。
速さのカヤック、安定と積載のフロボ。
速く移動して広く探るならカヤック、どっしり構えてじっくり撃つならフロボ。
カヤックは速度が出るからこそ、フロボだと流されてしまうような流れのある河川でもグイグイ上流に釣り上がっていくことができ、釣りの対象となるフィールドが広がります。
フロボはフットコンが使えることで、狙いたいポイントに正確に近寄り、その場にとどまり、艇の向きも思うままにキャストすることができます。
どちらが良いかではなく、フィールドとその日の釣りに合わせて選ぶのが正解だと思っています。
私が両方使い続けている理由も、まさにそこにあります。
→ 関連記事:コンパクトカヤックのバス釣りスタイル③ ~なぜ「コンパクト」カヤックを選ぶのか~
まとめ
- カヤックのエレキは1速2.5km/h~5速6.6km/h。1速ごとにほぼ1km/hずつ伸びる
- パドルは4.5km/h=エレキ3速半相当。人力は偉い。そして「バッテリー切れでも帰れる」裏付け
- フロボとの比較では全域で約1.5倍速い。艇の形の差が速度の差
- エレキの価値は最高速ではなく「釣りをしながら移動し続けられる」こと
スマホひとつでここまで遊べる実測、よろしければ皆様の艇でもぜひ。
「うちのカヤックは○km/h出た」というご報告、コメントでお待ちしています。
では、また。


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